はじめに|BTCに「量子耐性がない」という不安が広がる理由
近年、SNSや仮想通貨界隈で
「BTCは量子コンピュータに破られるのでは?」
「将来、ビットコインは無価値になる?」
といった声が目立つようになってきました。
特にX(旧Twitter)やYouTubeでは「量子コンピュータがBTCを終わらせる」という刺激的な見出しが拡散され、不安を感じている投資家も多いでしょう。
しかし結論から言うと、
現時点でBTCが量子コンピュータによって即座に崩壊する可能性は極めて低い
というのが専門家の共通見解です。
本記事では、
- そもそも量子コンピュータとは何か
- BTCはどの暗号技術を使っているのか
- 量子耐性は本当に弱いのか
- 将来のリスクと対策
を、わかりやすく解説します。
量子コンピュータとは何か?なぜ脅威と言われるのか
量子コンピュータとは、従来のコンピュータ(0か1)とは異なり、
**量子ビット(0と1が重ね合わさった状態)**を使って計算する次世代コンピュータです。
理論上は、
- 素因数分解
- 暗号解読
- 膨大な組み合わせ計算
を、現在のスーパーコンピュータより圧倒的に速く処理できるとされています。
この「素因数分解が高速にできる」という点が、
暗号資産のセキュリティを脅かすのでは?
と懸念される理由です。

BTCを守っている暗号技術の正体
BTC(ビットコイン)は主に以下の暗号技術で守られています。
① ECDSA(楕円曲線暗号)
BTCの署名に使われている技術で、秘密鍵から公開鍵を生成します。
② SHA-256(ハッシュ関数)
マイニングやブロック生成に使用される暗号技術です。
量子コンピュータが脅威となるのは主にECDSAで、
理論上は強力な量子計算により秘密鍵を逆算できる可能性が指摘されています。
【結論】BTCは今すぐ量子に破られるのか?
答えは NO です。
理由は大きく3つあります。
① 実用レベルの量子コンピュータは存在しない
BTCの秘密鍵を破るには、数百万〜数千万量子ビット規模の量子コンピュータが必要とされています。
現在の最先端量子コンピュータは数百〜数千量子ビット程度で、
エラー耐性も低く、実用レベルには程遠い状況です。
② 公開鍵は「使用時」にしか公開されない
BTCでは、
一度も送金していないアドレスの公開鍵は公開されていない
という重要な仕組みがあります。
つまり、量子攻撃の対象になるのは
「過去に使われたアドレスのみ」。
多くのBTCは安全な状態にあります。
③ プロトコルはアップデート可能
BTCは「変わらない」と誤解されがちですが、
必要があればソフトフォークで進化してきた実績があります。
量子耐性暗号(ポスト量子暗号)への移行も、
理論上は十分可能です。

量子耐性が本当に問題になる未来とは?
専門家の多くは、
- 早くても10〜20年以上先
- それまでにBTC側が対策を打つ可能性が高い
と見ています。
むしろ注目すべきは、
BTCよりも対策が遅れる中央集権システムや銀行インフラ
だという意見もあります。
BTCホルダーが今できる現実的な対策
過度に恐れる必要はありませんが、以下は有効です。
- 使い回しアドレスを避ける
- 長期保有は未使用アドレスで管理
- 将来のアップデート情報を追う
- ハードウェアウォレットを使用して巨額な場合は資金を分散させる。
特に「量子耐性」を理由にBTCを全否定する意見には、
冷静に根拠を見る姿勢が重要です。
まとめ|量子耐性は「BTC終焉論」ではない
✔ BTCは現時点で量子コンピュータに破られない
✔ 実用的量子計算はまだ遥か先
✔ BTCは進化できる設計になっている
量子耐性の議論は重要ですが、
それはBTCの終わりを意味する話ではなく、未来への課題です。
不安を煽る情報に流されず、
技術と事実を正しく理解することが、
長期投資家にとって最大の防御と言えるでしょう。
もし技術が発展すれば【BTCよりも先に、全ての国の法定通貨が量子コンピュータに破られ、金融システムが崩壊して信用的価値を失う可能性もあるかもしれない】
※個人的な考えです。
※本記事は投資助言ではありません。最終判断はご自身で行ってください。


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